「禁酒しよう」と決めたのに、数日で元に戻ってしまう。


そのたびに、「やっぱり自分は意志が弱いんだ」と結論づけてしまう。

でも、ここで一度だけ視点を変えてみてください。

禁酒が続かない原因は、多くの場合、根性や覚悟の問題ではありません。

続かない人ほど、最初に同じ“勘違い”をしてしまい、気づかないうちに失敗しやすい設計を選んでしまっているだけです。

この記事では、禁酒が続かない人が最初にやりがちな勘違いを3つに絞り、なぜそれが続かなさにつながるのか、そしてどう考え直せば現実的に変わっていけるのかを整理していきます。

勘違い①:意志を強くすれば禁酒は続く

禁酒を決意すると、多くの人はまず「覚悟」を固めようとします。



もう二度と飲まない。

今回は本気だ。

自分を甘やかさない。



一見すると正しそうですが、この考え方には落とし穴があります。

意志は、筋トレのように鍛えれば無限に使える力ではありません。

むしろ、一日の後半になるほど消耗し、夜になるほど弱くなります。
禁酒が崩れやすいタイミングが夜に偏るのは、そのためです。

日中、私たちは仕事や人間関係、判断や我慢で、小さな意志を何十回も使っています。

夜になると脳は「もう十分頑張った」「早く回復したい」と感じ、できるだけ手早く気分が変わる選択肢を探します。

過去にそれを叶えてくれた手段がお酒だった場合、脳は考える前に「飲む」という提案を出してきます。

ここで必要なのは、意志をさらに鍛えることではありません。


意志を使わなくて済むように、流れそのものを変えることです。

たとえば、帰宅してソファに座り、スマホを眺め、そのまま冷蔵庫を開けて缶を開ける。


この流れがあるなら、戦う相手は「お酒」ではなく、「ソファに座ってスマホを見るまでのルート」です。

帰宅したら先にシャワーを浴びる。

ソファに座る前に温かい飲み物を用意する。

スマホは最初の10分だけと決めておく。

ほんの少し流れを変えるだけで、意志を使う場面は驚くほど減っていきます。

もちろん、最初のうちはお酒ほどの『ガツンとした快感』はないかもしれません。

でも、それは脳が正常な感度に戻るまでの数日間の辛抱です。

じきに『静かな心地よさ』を感じ取れるようになります。

勘違い②:飲まないこと自体がゴールだと思っている


「今日は飲まなかった」

「昨日は我慢できた」


こうして禁酒を“飲まなかった日”で評価し始めると、毎日が我慢のテストになります。

我慢は、続けるほど疲れます。

疲れたところに隙が生まれ、反動で元に戻りやすくなります。

そもそも、お酒は問題の原因ではありません。

疲れや緊張、孤独、不安、報酬不足といった状態を、できるだけ早く変えるために選ばれてきた行動です。

つまり、本当の課題は「飲むかどうか」ではなく、「飲みたくなる状態が、毎日どうやって作られているか」にあります。

ここでゴールを少し置き換えてみます。

「飲まない」ではなく、「飲まなくても快適に過ごせる」

お酒を引くだけでなく、回復や安心、報われる感覚を足していく。

足すものが増えると、お酒は自然と選択肢に上がりにくくなります。

夜に人が求めているのは、だいたい次の3つです。

  • 体の疲れがとれること。
  • 今日頑張ったの自分が報われること。
  • 思考がいったん落ち着くこと。

それをすべてお酒で満たしてきたなら、代わりの“部品”を用意します。

照明を落として湯気の立つ飲み物を飲む。


5分だけ体を伸ばして呼吸を深くする。


「今日はここまで」と一文だけ書き出す。

禁酒は引き算だけでは続きません。


快適さを先に作ることが、結果的に禁酒を楽にします。

勘違い③:一度でも飲んだら終わりだと思っている


禁酒が続かない人ほど、完璧主義になりがちです。

一口飲んだら全部台無し。


失敗したら意味がない。

またゼロからやり直し。

こうした考え方は、1回の失敗を自己否定に変えます。

自己嫌悪が強まるほど、人は回復のためにまた飲みたくなります。

これが、抜け出しにくいループです。

行動の変化は、直線ではありません。

波のように進み、戻りながら少しずつ変わっていきます。

大事なのは、失敗しないことではなく、戻れることです。

「飲んだ=終わり」ではなく、「飲んだ=引き金が見えた」と捉え直します。

たとえば、会議で消耗し、帰宅後に無音の部屋で不安が強まり、飲酒に至った。


それが見えたなら、次は帰宅後5分だけ音を入れる。

ラジオでも音楽でも構いません。

失敗は、次の設計を少し良くするための材料になります。

自分の失敗ルートを一度だけ可視化してみる


ここで、読むだけで終わらせないための短いワークを置きます。

紙でもスマホのメモでもいいので、次の4つを書いてみてください。

飲みたくなる時刻。


その直前にしている行動。


そのときの体や気持ちの状態。


最初に入れられそうな小さな一手。

完璧に書く必要はありません。1行で十分です。

これがあるだけで、夜に自分が自動運転に入った瞬間に、少し早く気づけるようになります。

禁酒で一番効くのは、根性ではなく「気づく速度」です。

対処法を立派にしすぎない

禁酒が続かない人ほど、対処法を立派にしがちです。

毎日ランニング。


完璧な食事。


長時間の瞑想。

どれも良い習慣ですが、夜のあなたはすでに疲れています。


疲れた状態で実行できない対処法は、実質「対処法がない」のと同じです。

だから禁酒ラボでは、最初の対処法をあえて雑に作ります。



10分でできる。


失敗しても戻れる。


明日も再現できる。

この3つを満たしていれば合格です。

夜には分岐点がある


飲酒は突然起きるように見えて、実は分岐点があります。


帰宅した直後。


落ち着いた瞬間。


飲む直前。

多くの人は最後の場面で戦おうとしますが、最も勝ちやすいのは最初の2つです。

飲む直前には、脳はすでに「飲む」とほぼ決めていることが多いからです。


早い段階で流れを変えられる夜が増えると、自然と飲まない日も増えていきます。

まとめ:禁酒が続く人は意志ではなく設計で勝っている

禁酒が続かない人が最初にやりがちな勘違いは、この3つです。

意志を強くすれば続くと思っている。


飲まないこと自体をゴールにしている。


一度飲んだら終わりだと考えている。

逆に、禁酒が続く人はこう考えます。

意志より、流れを変える。


我慢より、快適さを先に作る。


完璧より、戻り方を用意する。

禁酒は、気合で耐える競技ではありません。

飲まなくても快適に過ごせる状態を先につくる、生活の再設計です。

小さく、現実的に。そこからで十分、変わっていきます。

まずは、自分の飲酒パターンを知ってください。

お酒との関係は、人によって理由も引き金も違います。
自分の飲酒タイプを知るだけで、禁酒の難易度は驚くほど下がります。

※メアドやLINEの登録は一切不要
90秒でサクッと結果が出ます