おめでとうございます。その「頭痛」は、脳が再起動した合図です
禁酒を始めて3日目、あるいは5日目。
朝起きて、あなたは絶望したかもしれません。
「体が鉛のように重い…」
「頭がガンガンする…」
「一日中、猛烈に眠い…」
おかしいですよね。
お酒という毒を抜いたのだから、今ごろ目覚めスッキリ、体調万全になっているはずだったのに。
これなら、飲んでいた頃の方がよっぽど元気だったじゃないか――。
そう思って、冷蔵庫のビールに手が伸びそうになっているあなた。
ちょっと待ってください。
その不調は、失敗ではありません。
むしろ、禁酒が大成功している証拠です。
専門用語ではこれを「離脱症状」と呼びますが、禁酒ラボではこう呼びます。
「好転反応」、あるいは「脳の再起動プロセス」であると。
医学的には離脱症状と言いますが、これは回復の証=好転反応と捉えましょう。
工事現場を想像してください。
老朽化したビル(あなたの脳)をリフォームする時、一番うるさくてホコリが舞うのはいつですか?
そう、「解体工事」をしている最中です。
今の頭痛やだるさは、あなたの脳が長年のアルコール漬け状態から脱却し、急速に神経回路を修復している時の「工事音」なのです。

ここで飲むのは、手術中に「痛いから」と言って手術台から降りるようなもの。
あと少しで終わります。
この記事では、今あなたの脳内で起きている「激動の修復作業」の実況中継と、この期間を楽に乗り切るための「鎮痛アイテム」を紹介します。
脳の「麻酔」が切れて、神経がパニックになっている
なぜ、お酒をやめると逆に具合が悪くなるのか? 理由は主に2つあります。
理由1:脳の「過敏化(ハイパーセンシティブ)」
お酒(アルコール)の正体は、脳の神経活動を遅らせる「抑制物質」、つまり「麻酔」です。
毎日お酒を飲んでいた頃、あなたの脳は常に麻酔が効いて、感覚が鈍くなっていました。
それを無理やり活動させるために、脳は「興奮物質(グルタミン酸)」をアクセル全開で出し続けて対抗していました。
「麻酔(酒)vs 興奮(脳)」でバランスを取っていたのです。
そこで突然、お酒(麻酔)だけがカットされたらどうなるか?
「興奮」だけが暴走状態で残ります。

脳の神経が過敏になりすぎて、普段なら気にならない光や音、血管の拍動さえも「痛み」として拾ってしまうのです。
でも安心してください。
脳はすぐに「あ、もう興奮しなくていいんだ」と気づき、数日でアクセルを緩めます。
理由2:隠れ低血糖(エネルギー切れ)
お酒には大量の糖質が含まれています。
さらに、アルコールが入ると肝臓は糖のコントロールができなくなります。
これまで「お酒からの糖分」に依存していた体は、急な供給停止にビックリして、エネルギー切れ(低血糖)を起こします。
あの泥のような「だるさ」や「眠気」は、意志が弱いからではありません。
単に、脳のガソリン(糖)が足りていないだけです。
この期間を「戦わず」にやり過ごす3つの装備
この時期、意志力で「耐えよう」としてはいけません。
脳は今、修理中でパニック状態です。
必要なのは根性ではなく、物理的な「ケア」です。
対策1:ラムネかチョコレートを常備する(脳のガソリン補給)
「禁酒中だから甘いものもダメ」なんてストイックになるのは自殺行為です。
頭痛やだるさを感じたら、すぐにブドウ糖(ラムネ)やチョコをひとかけら食べてください。
血糖値が安定すれば、驚くほど症状は軽くなります。
今はカロリーを気にする時ではありません。
まずは脳を落ち着かせることが最優先です。
対策2:強炭酸水を「薬」だと思って飲む
血管が収縮・拡張して頭痛が起きている時、炭酸水の刺激が気を逸らせてくれます。
また、体内のアセトアルデヒドを早く排泄するためにも、水は今の2倍飲んでください。
「水を飲む」のではなく「体内を洗浄する」イメージです。
対策3:「今は廃人期間」と割り切って寝る
もし可能なら、週末などは一日中寝てください。
眠いというのは、脳が「頼むからスリープモードにしてくれ! 修理に集中させてくれ!」と叫んでいるサインです。
起きていてイライラして家族に八つ当たりするくらいなら、布団にくるまって時間をワープするのが一番の攻略法です。
トンネルを抜けた先に待つ「ハネムーン期」
この辛い「好転反応」は、永遠には続きません。
個人差はありますが、早ければ3日、長くても1週間で嘘のように消えます。
そして、その直後に訪れるのが「ハネムーン期(快感期)」です。

ある朝、目が覚めると、頭痛が消えている。
体が羽が生えたように軽い。
朝日で世界が輝いて見える。
脳の修復が完了し、本来のドーパミン機能が正常に戻った瞬間です。
この時の爽快感は、どんな高級なお酒の酔いよりも気持ちいいものです。
今、あなたが感じている痛みは、その快感を手に入れるための「入場料」です。
今ここで引き返して、また「麻酔漬けの日々」に戻りますか?
それとも、あと数日だけ耐えて、最高の朝を迎えますか?
「でも、もし1週間経っても辛かったら…?」
「痛みに弱くて、心が折れそう…」
そんな不安があるなら、あなたの「脳のタイプ」に合った乗り越え方を知っておくと楽になります。
痛みに敏感なタイプ、イライラが出やすいタイプなど、人によって「離脱症状」の出方は違います。
自分の取扱説明書を手に入れて、この荒波を賢く乗りこなしませんか?
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